現地時間の火曜日（1月16日）、ウォーラーFRB理事は、インフレの低下が続くにつれて、FRBは今年中に金利を下げることが期待されているが、この過程は慎重に行動しなければならず、急ぐことはできないと述べた。
20カ月間の継続的な利上げを経て、FRBは連邦基金金利をゼロに近い水準から5.25%~ 5.50%に引き上げ、22年ぶりの高水準に達した。しかし、昨年9月以来、FRBは金利会議で3回連続で動かず、市場は今回の利上げサイクルが終了し、政策決定者はすぐに金利を下げ始めると確信している。
ウォーラー氏はこの2年間、急速な利上げを主張し、インフレに対抗するために金利を高位に維持してきた。しかし、ウォーラーの今の見方は変わった。金利を高すぎるレベルに維持することはできないと警告した。
ウォーラー氏は、「これからは、過度に緊縮しないように、より慎重に政策を立てる必要がある」と述べた。
最近のインフレと労働力市場のデータは、FRBが2%のインフレ目標を達成するまで遠くないとウォーラー氏は確信しているが、今後数カ月でこの見通しを検証するためのより多くの情報を見たいと述べた。
ウォーラー氏は「この目標は短時間では実現できない」と強調した。
先月発表されたデータによると、米国の11月のコア個人消費支出（PCE）価格指数は前年同月比3.2%上昇し、2021年4月以来最小の伸びとなった。コアPCE価格指数はFRBが好むインフレ指標である。
ウォーラー氏は今年の金利引き下げに積極的だが、金利引き下げは急ぐことはできないと強調した。
ウォーラー氏は、労働市場と経済活動が安定している限り、過去のように急速に金利を下げる理由はないと述べた。彼は「金利を下げ始めるタイミングが成熟したら、できると思いますし、きちんと慎重に金利を下げなければならないと思います」と話した。
ウォーラー氏は、FRBの昨年12月の金利会議での予測、すなわち2024年に3回の金利引き下げが可能であることを重ねて表明した。これは投資家の予想より明らかに保守的で、市場はFRBが3月から金利を下げ始め、年内に累計6回金利を下げると予想してきた。
FRB関係者は最近、今年の金利引き下げに対する市場の押圧力をかけようとしているが、あまり効果は得られていない。芝商所のFRB金利観察ツールによると、市場が3月に金利を下げると予想する確率は71%だった。