グーグルのサンダル・ピチャイ最高経営責任者はこのほど、同社が人工知能などへの投資を継続することに伴い、今年はより多くの人員削減を行うと警告した。
ピチャイ氏は水曜日、「2024年の優先事項と今後1年」と題した覚書でグーグル社員に対し、「私たちには野心的な目標があり、今年は私たちの重要な優先事項に投資する」と述べた。また、同社の指導部は今週、今年の人工知能目標を共有し、2024年のOKR（目標と重要な結果）を発表する予定だと述べた。
「現実的には、このような投資の能力を創造するためには、実行を簡素化し効率を高めるために階層を排除することを含むリストラを含む、困難な選択をしなければならない」と付け加えた。
ピチャイ氏が伝えた最新情報によると、グーグルは2023年1月からの複数リストラに続き、フルタイムの約6%にあたる1万2000人を削減すると発表した。グーグルは従業員の福利厚生や事務機器への支出も減らした。
グーグルは新年以降、中央工程、ハードウェア、広告などの分野で数百の雇用を削減してきた。
「率直に言って、いくつかのチームは資源配分の決定を続けます」とピチャイ氏は水曜日の覚書で述べた。また、人員削減の規模は昨年ほど大きくはなく、「チームごとに影響を与えない」と述べた。
AIブームが科学技術株の反発を後押しし、グーグルの親会社アルファベットの株価は昨年55%上昇した。グーグルは先月、最大規模で最も能力の高い人工知能モデルGeminiを発売した。いくつかのテストでは、このモデルの性能はOpenAIのGPT-4モデルを超えている。
シリコンバレーリストラの嵐が止まらない
2024年に入っても、シリコンバレー科学技術業界のリストラの嵐は止まらない。
人員削減のデータを追跡しているウェブサイトLayoffs.fyiによると、2024年、米国の科学技術業界では7500人以上の従業員が失業したが、2023年には科学技術業界で262582人、2022年には164969人の人員削減が行われた。
アマゾンはこのほど、ストリーミングなどの業務部門で数百人を削減すると内部通知した。アマゾン傘下のビデオゲームストリーミング会社Twitchも、500人を削減すると発表した。米デジタル・情報技術製品会社ゼロックス（Xerox）は、従業員2万3000人のうち15%を削減すると発表した。ビデオゲームソフトベンダーのUnity Softwareは、従業員数の25%にあたる1800人を削減すると発表した。ゲームチャットアプリDiscordは、170の雇用に関わる17%削減を発表した。