3月12日、アップルの公式サイトによると、アップルは上海と深センで実験室を拡張し、知能製造、製品の信頼性、品質、材料分析を支援する。
第一財経記者によると、アップルが中国に応用研究実験室を新設すると公式に発表したのは初めて。
アップルによると、上海実験室は上海研究センターの能力を向上させ、今年後半に開設される深セン実験室は現地ベンダーとの協力を深め、iPhone、iPad、Apple Vision Proなどの製品のテストと研究能力を強化する。
アップルの公式データによると、同社の中国先進応用研究実験室への投資はすでに10億元を超えており、深センの新施設の増加に伴い、この投資は引き続き増加する。
アップルが発表したプレスリリースの中で、アップル副総裁兼大中華区取締役社長の葛越氏は、アップルが中国で新設した実験室を「世界的な施設」と呼び、アップルがユーザーに「世界トップクラスの製品」を提供することを支援すると述べた。
アップルによると、アップルの実験室は世界中のエンジニアリングと設計チームにリソースを提供し、試作品をテストしたり、改善したりして、アップルの設備の品質と性能基準を保証しているという。また、アップルの実験室は生産と組立基地に隣接しており、エンジニアたちはサプライヤーと密接に協力して、ハイテク生産プロセスに関する専門知識を共有し、リアルタイム調整を実現し、サプライヤーの効率向上と貴重な時間の節約を支援することができる。
ある業界関係者は第一財経記者に対し、「アップルはもともと上海に研究開発チームを持っており、新たに建設された実験室は現地の研究開発能力を向上させ、その場で問題を解決し、研究開発の流れと周期を短縮することができる。これは会社が本土の研究開発を強化する重要な措置だ」と分析した。
アップルは研究開発に年間数百億ドルを投入し、年々増加傾向にある。2023年、アップルの研究開発支出は約300億ドルで、前年同期比14%増加した。アップルの研究開発予算には、iPhoneなどの既存製品の新しいソフトウェアや機能への投資が含まれている。
中国市場はアップルの最も重要な市場の一つである。現在まで、アップルの95%を超える製品は依然として中国で製造組み立てられており、これは過去十数年で中国のサプライチェーンの盛んな発展を推進し、同時にアップルが数十の店を経営し、製品を販売し、複数のオンラインサービスを運営する能力を含む中国市場に進出するための独自のルートを構築するのを助けている。
JPモルガン・チェースの予測によると、2025年までにアップルのiPhone製造における中国サプライチェーン会社のシェアは大幅に増加し、2022年の約7%から24%に上昇する。
アップルは中国での研究開発投資の増加を発表し、iPhoneの販売が落ち込んでいる最中だ。同社は今年に入ってから株価の下落幅が10%を超え、時価総額は2兆7700億ドルに縮小した。
アップルのティム・クックCEO（Tim Cook）は2月28日の同社の年次株主総会で、アップルが人工知能（AI）への投資を強化しており、今年後半には生成式人工知能の使用に関する計画をより多く公表する予定だと述べた。