鉱業大手の淡水河谷によると、同社は11月に上海で開催される第7回中国国際輸入博覧会に多数の革新的な低炭素展示品を携えて出展する。良質な鉄鉱石製品やエネルギー転換金属製品、革新的な鉄鉱石圧塊などの低炭素ソリューション、風力推進システムを搭載した世界最大の船舶モデルなどが含まれる。
淡水河谷はブラジルのリオデジャネイロに本社を置く。同社はすでに7回の博覧会に皆勤で出展しており、今年は20年近くにわたって開発された革新的な製品である鉄鉱石の圧塊を展示する。実物展示のほか、ブースにもインタラクティブタッチスクリーンが設置され、来場者がこの革新的な低炭素ソリューションをより全面的に、深く理解するのを支援している。
紹介によると、鉄鉱石の圧塊は直接炉に入れる製品であり、直接炉を還元する技術に用いられ、緑色金属材料を生産し、緑色鉄鋼の生産に原料を提供することができる、焼結やペレットの代わりに高炉にも使用でき、鉄鋼生産における炭素排出を最大10%削減することができる。
淡水河谷にはTecnoredや巨大ハブなどの低炭素ソリューションも展示される。Tecnoredは冶金炭と冶金コークスの代わりにバイオ炭を使用することで、グリーン銑鉄を生産し、鉄鋼企業の鉄鋼生産における炭素排出の削減または除去を支援することができる。巨大なハブは鉄鉱石の圧塊を生産し、それを原料として、直接還元路線で熱圧鉄塊（HBI）を生産する工業総合体である。高炉−転炉長プロセスルートと比較して、天然ガスを用いたHBIの生産は鉄鋼生産チェーンにおける炭素排出を大幅に削減することができる。
また、淡水河谷では、良質な鉄鉱石ペレット製品とカラカス粉（IOCJ）、ブラジル混合粉（BRBF）、グリーン精粉（PFC 1）の3つの良質な鉄鉱石粉鉱物製品を展示する。それらは鉄含有量が高く、不純物含有量が低く、鉄鋼生産過程の生産力が高く、スラグが少なく、排出が低い。
今回の万博淡水河谷ブースのもう一つのハイライトは、風力推進システムを搭載した世界最大の船舶1対240の割合で作られた船型だ。原型船の名は「Sohar Max」で、全長362メートル、幅65メートル、積載量40万トンに達するValemax型鉱石船である。甲板には5つの回転翼帆が取り付けられており、このような海上風力エネルギーを利用して補助推力を発生させる装置は、船舶のエネルギー効率を最大6%向上させることができ、1隻当たり毎年3000トンの炭素排出を削減することができる。淡水河谷は2021年に「エコ運航計画」を開始し、先端技術を会社の用船チームに応用することで、鉄鉱石の運航過程で発生する炭素排出を削減する。
「Sohar Max」号船はオマーン船東Asyadが運営を担当し、主にブラジルと中国間の鉄鉱石輸送に使用されている。使用されている回転翼帆技術は英国のメーカーAnemoiが開発提供し、回転翼帆の組み立て改造は中国遠洋海運集団有限公司傘下の舟山中遠海運重工有限公司が担当している。（完）