世界最大の資産管理会社べレードのラリー・フィンク最高経営責任者（Larry Fink）は、米金利が間もなく下落するとは考えていない。
フィンケ氏は火曜日（10月24日）、サウジアラビアのリヤドで行われた「未来投資イニシアティブ（FII）」会議で、FRBが金利を長期間にわたって高位を維持する可能性があると述べた。
さらに、フィンク氏は、米国の成長し続ける赤字がインフレを高めているとし、FRBがさらなる利上げを検討する必要があることを示している。
米政府支出の伸び率は収入の伸び率よりはるかに速く、年を重ねるごとに「債務は過去23年間で毎年1兆ドル以上増加している」とフィンク氏は指摘する。
また、この最高経営責任者は、ポピュリズムの圧力上昇は、より速い政策転換を意味し、サプライチェーンが政治化していることを意味するなど、長い経済的課題を挙げている。
フィンク氏によると、1970年代の「悪い政策」を連想させるという。
1970年代、米国のインフレ率は最初に後退し、その後、アラブ諸国が米国や他の西側諸国に石油禁輸を実施したことで、70年代後半から80年代初めにかけて2回目のインフレが激しくなった。
以前、米ネッド・デイビス研究会社（Ned DavisResearch Inc）のチーフエコノミスト、Alejandra Grindal氏と研究アナリストのLondon Stockton氏はCPIグラフを比較して、米国全体のインフレは40年以上前のインフレ軌跡と「極めて似ている」ことを発見した。
毎年、米国経済がハードランディングやソフトランディングを行うかどうかを問われたフィンク氏は、いずれもしないと述べた。財政刺激は依然としてチップ法案やインフレ削減法案のインフラ支出などを通じて経済に影響を与えていると述べた。